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海外大生採用プラットフォーム4選 - 特徴・料金を徹底比較


海外大生採用

海外大学の正規留学生を採用したいと考える日本企業にとって、採用を効率的に行うための採用プラットフォーム選びは重要です。特に海外大生採用では、日本語と英語のバイリンガル人材、あるいは高度な専門スキルを持つ人材をいかに効率良く見つけるかがポイントになります。ここでは、日本企業の新卒採用で利用される主要な4つのプラットフォーム(CFNConnect JobLinkedInJelper Club)について、登録学生の規模や地域、スキルレベル、語学力、費用面など6つの切り口で比較します。各プラットフォームごとの特徴やバイリンガル学生採用に向いている職種、メリット・デメリットも解説します。



海外大生採用主要プラットフォーム比較表

項目

CFN*1

Connect Job*2

LinkedIn*3

Jelper Club

登録学生数

約3.2万人*1

累計46万人以上(全世界の登録者)

世界11億人以上(グローバル全体)

約2,000名(世界トップ大学の学生)

主なカバー地域

全世界 (海外大生・留学生がメイン)

アジア圏に強い (東南アジア・東アジア中心に186か国)

全世界(200以上の国と地域)

世界各国 (トップ大学は米欧中心、一部アジア)

専門性・スキルレベル

幅広い (ビジネス系が多め、技術系も含む)

多様 (IT・エンジニアなど技術系や特定技能等)

全分野 (検索次第で高度専門人材の発掘も可能)

世界最高峰の専門性 (STEM比率高く実務経験豊富)

日本語力

高い (ほぼ全員がビジネス~ネイティブレベル)

中~高 (約4割がビジネスレベル、残りも日常会話レベル)

多様 (基本は日本語不問の層だが、バイリンガル人材も検索可能)

中~高 (約3割がネイティブ、 ビジネスレベル以上が4割以上)

英語力

小~高 (全員が海外経験あり。一方、英語力が低い 学生も散見)

高い (約7割がビジネス英語力あり)

高い (グローバル標準で英語が共通言語)

非常に高い(トップ大出身で多言語話者が多数)

企業側の利用費用※

高め (例:オンライン求人13週で約50万円)

高め (例:年間契約プラン初期費用80万円)

柔軟 (求人広告やライセンスに応じ従量課金制)

要問い合わせ(個別プラン設定。定額/成功報酬型のどちらか)

※費用は一例で、実際の金額や体系はプランや時期によって異なることに留意。




CFN(Career Forum Network)


CFNは、株式会社キャリタスが運営する、日本語・英語バイリンガル人材向けの就職サイト兼イベントプラットフォームです。

1987年から続く海外留学生向け就職イベント「ボストンキャリアフォーラム」に代表されるように、長年にわたり海外大生や留学生と企業をつないできた実績があります。CFN公式サイトには約3.2万人のバイリンガル学生が登録していると記載されており、世界最大級の日英バイリンガル人材データベースとも称されています。登録者は北米や欧州の大学に在学・卒業した日本人留学生や海外経験者が中心で、日英バイリンガルであることが参加条件となっています*1


向いている採用職種

CFNはビジネス職全般の採用に向いています。

たとえばコンサルティング、金融、マーケティング、海外営業、総合職など、日英両言語を使いグローバルに活躍できる職種で力を発揮する人材が豊富です。理工系の学生も一定数いますが、特にCFN主催のキャリアフォーラムでは文系総合職などのビジネス関連のポジションが多く、それに伴い当職種を志望する留学生・帰国子女が多く来場するため、特にビジネス系職種でマッチしやすいと考えられます*4


メリット: 

CFN最大のメリットは、多くのグローバル人材に効率的にアクセスできることです。登録者の多くは海外経験が長く、グローバルマインドを持った人材です。またCFN上で事前応募を受け付けたり、キャリアフォーラム(合同説明会・面接会)に参加することで一度に多数の候補者と直接会える機会があります。過去数千社もの企業が導入しており、知名度も高いため学生からの認知度・安心感もあります。母集団形成から選考管理まで一括で行えるWebシステムが整っている点も利点です*1


デメリット:

まず利用コストが高めである点がデメリットです。ボストンキャリアフォーラムなど大規模イベントへの出展には渡航費用や高額な出展料がかかり、オンライン上での求人掲載も一定の料金が発生します。

また参加学生数が多いことに加え学生の質が玉石混交であり、英語があまり得意ではない日本の大学からの交換留学生も多いことから、英語が堪能で優秀な学生に的を絞りにくい点が難点として挙げられます。

そして登録者は基本的に日本語話者に限られるため、「日本語はできなくても突出した専門スキルを持つ外国人」を採用したい場合にはCFN上では見つけにくいという限界もあります。



Connect Job


Connect Jobは株式会社フォースバレー・コンシェルジュが運営する、外国人留学生・海外大生に強みを持つ新卒採用プラットフォームです。2007年の創業以来、世界中のトップクラスの学生と企業をつなぐサービスを展開しており、2018年にはAIマッチングによるダイレクトリクルーティングサービス「Connect Job」を開始しました。累計の登録者数は46万人を超え、186ヶ国に及ぶ幅広い国籍の人材データベースを有しています。特に東南アジアや東アジア出身の学生が多く、インドのIIT(インド工科大学)など各国トップ大学とのネットワークも持っています。日本で働きたい外国人学生を対象にした選考会やセミナーを頻繁に開催しており、海外在住の学生でもオンラインで選考に参加できる仕組みが整っています*2


向いている採用職種: 

Connect Jobはエンジニア職や技術系の採用に強みがあります。実際、登録人材の中途層ではITエンジニアが最多というデータもあり、新卒においても理工系専攻の学生が多く集まります。また、アジア新興国向け事業やグローバルマーケティング職にも適しています。東南アジアなど現地の言語・文化に通じた人材が見つかるため、海外拠点展開やインバウンド事業で活躍できる人材を確保しやすいでしょう。さらに、自動車整備士やホテルスタッフなど特定技能分野の人材も扱っており、ホスピタリティ業界などグローバル人材が不足しがちな現場職の採用にも対応可能です*2


メリット: 

Connect Jobのメリットは、海外の幅広い人材プールに直接リーチできる点です。日本にいながら世界中の学生を発掘・スカウトでき、自社のニーズに合ったイベントや選考フローをカスタマイズできます。特にアジア圏の大学生ネットワークが強力で、現地の人材を効率よく採用できます。

また、多言語対応のコンサルタントやAIマッチング機能により、母集団形成から面接調整、ビザ取得・入国手続きまでワンストップ支援を受けられるのも大きな利点です*2


デメリット:  デメリットとしては、登録者層が非常に多様である分、候補者の日本語レベルや文化適応度、専門性の高さにばらつきがあります。

また平均年収が日本より下の国からの登録が多いことを鑑みると、登録学生の給与に対する期待値が非常に高い可能性があります。その場合、採用競争において給与水準の比重が高く、高い給与が出せない企業にとっては、内定を出した後、および入社後のリテンションが難しくなるリスクを一定程度想定する必要があります。

利用料もCFN同様、比較的高額である点は考慮すべきでしょう*2



LinkedIn


LinkedIn(リンクトイン)は世界最大のビジネス特化型SNSであり、グローバル人材の母集団形成に極めて有効なプラットフォームです。2025年時点で全世界の登録ユーザー数は11億人以上にのぼり、あらゆる国・地域のプロフェッショナル人材が日々情報発信やキャリア活動に利用しています。日本国内のユーザーは400万人程度ですが、海外の新卒学生や若手プロフェッショナルも履歴書代わりにLinkedInのプロフィールを作成していることが多く、海外大学出身者の採用において無視できない存在です。企業側は自社の会社ページを通じて求人情報を掲載したり、特定のスキル・経歴を持つ人材を直接検索してスカウトメッセージを送ることができます。


向いている採用職種: 

LinkedInはその膨大なユーザーベースから、ビジネス系からエンジニア系まであらゆる職種の候補者を見つけられるのが強みです。例えば海外MBAホルダーのビジネス人材や、最新テクノロジーに精通したエンジニア、データサイエンティストなど、高度専門職の採用にも適しています。職種を問わず広範な母集団から候補者を検索できるため、ニッチなスキルセットを持つ人材採用にも向いているでしょう。


メリット:  LinkedInの最大のメリットは、圧倒的なユーザー規模とグローバルなリーチです。国や地域を越えて人材を探せるため、海外拠点の現地採用や外国籍人材の登用にも役立ちます。また、求人情報の掲載費用やスカウト機能の利用料金は柔軟な従量課金制で、比較的少額から開始できる場合もあります(求人広告はクリック課金型で予算設定可能)。基本的な企業ページ作成や情報発信は無料で行えるため、低コストでトライアルしやすい点も利点です。さらに、候補者の詳しい職務経歴やスキルの自己申告情報がプロフィールで得られるため、書類選考の前段階である程度のスクリーニングが可能になります。


デメリット:  一方で、LinkedInは汎用的なプラットフォームであるがゆえに新卒学生の母集団形成に特化していない点がデメリットになります。特に日英バイリンガル学生をピンポイントで探す場合は他の専門サービスに比べ効率が劣ることがあります。また、日本での就労を希望している層や、日本での就労に対して潜在的な関心のある層の抽出ができないので、プッシュ型でのアプローチは糠の中から米粒探すようなものとなってしまいます。さらに、優秀な人材には多数のスカウトが届くため競争が激化しており、自社からのアプローチが埋もれてしまう可能性もあります。

そのためLinkedIn採用を成功させるには、魅力的な英語求人票の作成や候補者への丁寧なコンタクトなど、企業側の発信力・工夫が求められるでしょう。



Jelper Club


Jelper Club(ジェルパークラブ)は2024年にサービスが開始された、新進気鋭の世界トップ大学生特化型の採用プラットフォームです。採用プラットフォームとしては珍しく学生側の登録に審査を行っており、日本での就職に関心を持つ海外大学のトップ学生(国籍不問)と日本の企業をマッチングしています。登録学生はハーバード大学やスタンフォード大学など世界大学ランキング上位校の在学生・卒業予定者が中心で、2025年6月時点で約3/4が世界ランキングTOP100以内の大学に属しています。会員数は急拡大中ですが厳選されており、2025年6月時点で登録企業約40社、登録学生数2,000名超となっております 。そしてその少数精鋭の学生たちは、ほとんどが各分野で世界最高峰の専門知識を持ち、豊富なインターンや研究経験を積んだ即戦力級の人材です。中には博士号取得者や起業経験者も含まれており、日本の研究開発やイノベーションを牽引し得る将来性を秘めた人材クラスタといえます。


向いている採用職種: 

Jelper Clubは高度専門職や研究開発職(R&D)、グローバルビジネス、事業開発ポジションの新卒採用にマッチします。具体的には、AIエンジニアやデータサイエンティストなど最先端技術分野のエンジニア職、製薬・バイオなどのR&D職、戦略コンサルタントやアナリスト、クオンツといった分析職、さらに高度なマーケティング職や事業開発などが挙げられます。STEM系(理工系)専攻の学生が中心(全体の8割超)であるため、エンジニアリングや研究職、アナリティクス系の学生を求める企業にとって有望な採用源です。

また、「日本を変えたい」「日本で挑戦したい」という強い動機を持つ学生が登録しているため、新規事業開発やグローバル展開を担う次世代リーダー候補の発掘にも適しているでしょう。


メリット:

Jelper Club最大のメリットは、桁違いに優秀な人材と出会える可能性です。登録学生の約1/3が世界ランキングTOP10内の大学所属であり、多くが複数言語を操るグローバル人材です。英語はもちろん堪能で、学生によっては日本語は勿論、中国語や韓国語、フランス語、スペイン語なども話すマルチリンガル人材が揃っています。彼らは若手でありながら実務経験も豊富で(例:在学中に著名企業でインターン、多数のプロジェクトをリード、起業しバイアウト経験があるなど)、新卒であっても即戦力級として採用できる可能性があります。また、国内の大手財団から奨学金を受給して海外大学で学んでいるトップ学生も多く登録しています。こうした学生は日本を変えるために日本で働きたいという熱意に溢れている層であり、そのような、将来的に日本企業の変革を担うグローバルエリート人材との接点を持てるという点が大きな魅力です。そして母国でもなく留学先でもなく日本を選ぶといった、いわば好奇心が強い外国籍学生も多いため、会社の知名度問わず面白い事業とポジションを提供している会社に集まりやすく創業間もないスタートアップでも十分にチャンスがあるということも魅力の一つです。


デメリット: 

一方、Jelper Clubはサービス開始から間もないこともあり、登録者数が限定的で大規模な母集団形成力という点では他の大規模プラットフォームに劣ります。

また、学生の日本語力は応募要件には含まれておらず、日本語ネイティブの学生は全体の1/3となっています。そのため、新卒一括採用のような形で日本人学生を大量採用するには不向きです。また登録学生の採用競争は激しく、特にアプライまでが複雑で応募までに時間がかかるようなフォーマットを採用していると、その間に他の企業に採用されてしまうケースもあります。

そのためJelper Clubの活用に成功するには、量より質を重視するようなKPIを設定し、世界トップ学生をピンポイントで採用していくような体制を整えていくことが必要となるでしょう。



まとめと活用のポイント


以上、4つのプラットフォームについて比較しました。それぞれ特徴の異なる母集団を持っており、求める人材像や職種によって使い分けることが重要です。例えば、日英バイリンガル学生を一括採用することが目的であれば実績豊富なCFN、アジア圏出身の人材を幅広く探すならConnect Job、特定のスキルや経験を持つ人材を世界中から発掘するならLinkedIn、そして飛び抜けたトップ人材を狙うならJelper Clubといった具合です。それぞれのプラットフォームのメリットを最大限に活かし、自社のグローバル人材戦略に合った採用チャネルを選択しましょう。求める人材に応じて柔軟にアプローチすることで、真にグローバルな人材を効率よく獲得できるはずです。各サービスの最新情報やプランについては公式サイト等で確認し、効果的なグローバル人材採用を実現してください。


(執筆・編集:Jelper Club 編集チーム)



出典


1. 「キャリタス就活エージェント」(キャリタス):https://agent.career-tasu.jp/ ; 「よくある質問」(CFN):https://careerforum.net/ja/event/bos/faq/ ; 「世界最大級の日英バイリンガル人財データベース『CFN』」(日本の人事部):https://jinjibu.jp/service/detl/10295/#:~:text=%E5%AF%BE%E8%B1%A1%E4%BC%81%E6%A5%AD%E8%A6%8F%E6%A8%A1%20%E3%81%99%E3%81%B9%E3%81%A6%E3%81%AE%E4%BC%81%E6%A5%AD%E8%A6%8F%E6%A8%A1%20%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%A2%20%E5%85%A8%E5%9B%BD%20%E6%B5%B7%E5%A4%96,%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%9E%E6%8E%A1%E7%94%A8%20%E7%95%99%E5%AD%A6%E7%94%9F%EF%BC%88%E6%B5%B7%E5%A4%96%E5%9C%A8%E4%BD%8F%E8%80%85%EF%BC%89%20%E7%99%BB%E9%8C%B2%E5%AD%A6%E7%94%9F%E6%95%B0%2012%E4%B8%87%E5%90%8D%20%E2%80%BB2019%E5%B9%B47%E6%9C%88%E6%99%82%E7%82%B9


2. 「Connect Job」(Connect Job):https://www.jobbiz.connectiu.com/#:~:text=Image%3A%20%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E6%8E%A1%E7%94%A8ConnectJob ; 「世界の人材とつなぐマッチングプラットフォーム「Connect Job」、リリース2か月で登録者数3万人を突破―フォースバレー・コンシェルジュ」(HRZine):https://hrzine.jp/article/detail/1404#:~:text=Image%3A%20Connect%20Job%E7%99%BB%E9%8C%B2%E4%BA%BA%E6%9D%90%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%EF%BC%9A%E5%87%BA%E8%BA%AB%E5%9B%BD ; 「Connect Job|外国人・海外大生の新卒採用支援のページをリニューアルしました」(Connect Job):https://www.4th-valley.com/news/20250204-2


3. 「【2025年最新版】LinkedIn(リンクトイン)とは?使い方・活用方法を公式パートナーが解説」(Direct Sourcing):https://directsourcing-lab.com/blog/recruiting_media/about-linkedin/#:~:text=%E5%85%A8%E4%B8%96%E7%95%8C11%E5%84%84%E4%BA%BA%E4%BB%A5%E4%B8%8A%E3%81%AE%E7%99%BB%E9%8C%B2%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC%E6%95%B0%20



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