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なぜハーバード生はグローバル人材の頂点なのか - 客観的なデータから読み解くハーバード生活躍の秘密

ハーバード

ハーバード大学。世界最高峰の大学として、その名を知らない者はいないでしょう。1636年に設立された全米最古の大学であり、ノーベル賞受賞者や各界のリーダーを数多く輩出してきたこの名門校は、今もなお多くの学生にとって憧れの的であり、グローバル人材の頂点とも言えます。しかし、そもそもなぜハーバード生は「優秀」とされるのでしょうか?

本記事では、入学の難しさや学生の学習量、卒業後の活躍、さらにはハーバード大学が提供する独自の教育環境について深掘りした上で、グローバル人材の頂点とも言うべき、ハーバード大学の学部生の評価を形作る背景について考察していきます。なお当記事においては、学部(College)にのみ言及するものとします。



1. 入学の難しさ:世界最高峰の狭き門


ハーバード大学への入学は、まさに狭き門です。アイビーリーグの中でも、合格率は常に最低レベルを推移しています。2024年度の合格率はわずか3.6%で、世界の秀才たちでさえも入学を許されるのはほんの一握りです。


図1: アイビーリーグ入学データ(合格率・合格者数・出願者数)比較(2024)*1

大学名

合格率

合格者数

出願者数

ハーバード大学

3.6%

1,970人

54,008人

イェール大学

3.9%

2,227人

57,517人

プリンストン大学

4.6%

1,868人

40,468人

コロンビア大学

3.8%

2,319人

60,248人

ブラウン大学

5.2%

2,521人

48,898人

ペンシルバニア大学

5.4%

3,508人

65,235人

コーネル大学

7.6%

5,139人

68,000人

ダートマス大学

5.3%

1,685人

31,657人

この表からも分かるように、ハーバード大学はアイビーリーグの中でも最も合格率を誇り、世界中から優秀な学生が集まる大学です。参考までに、東京大学の出願者数合計は9,688人で、合格者数が3,084人ですので*2、その出願者数の多さが分かります(勿論試験形態等が違うため、単純な比較ができないことに留意)。



2. ハーバード大学の入学選考プロセス


ハーバード大学の入学選考は、多岐にわたる要素を総合的に評価する、非常に厳格なプロセスです。 単なる学力だけでなく、学生の個性や潜在能力も重視されます。主な選考基準は以下の通りです*3。 


  • 学業成績: 高校での成績は、重要な評価基準の一つです。GPA、履修科目、成績の推移などが考慮されます。   

  • 標準テストのスコア: SATまたはACTのスコアは、学力レベルを測る指標として用いられます。   

  • エッセイ: 学生の個性や思考力、経験などを評価するために、複数のエッセイの提出が求められます。

  • 推薦状: 教師やカウンセラーからの推薦状は、学生の学業能力や人物像を多角的に理解する上で重要な役割を果たします。   

  • 課外活動: 学生のリーダーシップ、才能、情熱などを評価するために、課外活動への参加状況が考慮されます。   

  • 面接: 入学選考委員会の判断により、卒業生による面接が実施される場合があります。 面接では、学生の人物像やコミュニケーション能力などが評価されます。   

  • その他: 学生の出身地、人種、経済状況なども考慮されます。

ハーバード大学では、これらの要素を総合的に評価し、大学にふさわしい学生を選抜しています。学業成績や標準テストのスコアが高いことはもちろん重要ですが、それだけで入学が保証されるわけではありません。ハーバード大学は、多様な才能を持つ学生を求めており、個性や潜在能力も重視されます。   


3. SATスコアの比較

ハーバード大学の入学生の平均SATスコア(2024)は、アメリカでもトップクラスに位置しています。他のアイビーリーグ大学と比較するとその高さが際立ちます*4


図2:アイビーリーグSATスコア比較(2024)

大学名

平均スコア

25thパーセンタイル

75thパーセンタイル

ハーバード大学

1550

1500

1580

イェール大学

1540

1500

1560

プリンストン大学

1518

1510

1560

コロンビア大学

1524

1500

1560

ブラウン大学

1540

1510

1560

ペンシルバニア大学

1540

1500

1570

コーネル大学

1520

1480

1550

ダートマス大学

1500

1450

1550

上記のテーブルからも分かる通り、ハーバード大学はアイビーリーグの中で最も高い平均スコアとなっていることが分かります。



4. 併願時の選好度合


ハーバード大学は、他のアイビーリーグの大学と併願されることも多い大学です。 優秀な学生の中には、複数の名門大学から合格通知を受け取るケースも少なくありません。そのような場合、学生はどの大学を選ぶのでしょうか?

本来、第一志望度合いを測るにはEarly Decisionと呼ばれる、合格した場合、必ずその大学に進学しなければならないという制度の数値を見るのが適切なのですが、ハーバード大学が当制度を導入していないため*5、代わりに入学者数を合格者数で除した数値(選好率)を比較し分析します。

以下にアイビーリーグの各大学の選好率グラフを記載します。


図3: アイビーリーグの選好率(2024)

ハーバード

当数値には、アイビーリーグの中でハーバード大学しか受からなかった学生等の数値も入ってしまうため、一概に示唆を出すことはできませんが、それでも選好率はハーバード大学がアイビーリーグの中でトップであり、併願時の選好度合の高さが窺えます。



5. 学生の学習文化


ハーバード生の勉強量は想像を絶します。基本的には「食事、課外活動、睡眠以外の時間はすべて勉強に費やしている」とされており、夜中になっても各寮の食堂の机は勉強している学生で埋め尽くされています。以下に実際のハーバード生のコメントを記載します。


専攻にもよるが、基本ハーバード生はほぼずっと勉強している。勉強し過ぎて鬱になっている同級生も大勢いる (ハーバード大学 学部4年 コンピューターサイエンス)

またハーバードの図書館ネットワークは、世界最大級の蔵書を誇り、学生たちの知的探求を支える重要な役割を果たしています。さらに、ハーバードの教授陣は、学問の最前線に立つ研究者たちで構成されており、学生たちは一流の教育を直接受けることができます。



6. 卒業後の成功と広がる影響力


ハーバード大学の卒業生は、さまざまな分野でリーダーシップを発揮しています。その成功を支えるのが、ハーバードの教育環境と卒業生ネットワークです。


著名な卒業生:

  • セオドア・ルーズベルト:第26代アメリカ大統領

  • ビル・ゲイツ:マイクロソフト創業者

  • マーク・ザッカーバーグ:Facebook創業者

ハーバードの卒業生ネットワークは、業界や地域を越えて強固な結びつきを持っています。このネットワークは、卒業生同士が互いに協力し合う文化を育むだけでなく、在学生にとってもキャリア形成の重要なリソースとなっています。



まとめ


ハーバード生が優秀である理由は以下に集約されます。

  1. 世界最高水準の競争率を突破した学力と多面的な能力

  2. 卓越した教育環境と実践的なスキル育成の仕組み

  3. 強固な卒業生ネットワークによるキャリア支援


ハーバード大学は、学問的および社会的に優れた環境を提供し、学生たちの才能を最大限に引き出しています。このような環境の中で、ハーバード生は知的好奇心とリーダーシップを育み、社会での成功を収めています。

そんなハーバード大学には、日本での就労に関心のある学生が多く、ジェルパークラブにも多く登録しております。

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(編集・執筆:Jelper Club 編集チーム)




出典


1. "Admissions Statistics" (Harvard College):https://college.harvard.edu/admissions/admissions-statistics; "Yale College Admissions Summary" (Yale University):https://oir.yale.edu/data-browser/student-data/admissions/yale-college-admissions-summary-w033; "Admission and Costs" (Princeton University):https://profile.princeton.edu/admission-and-costs; "Columbia Announces Class of 2028 Admissions Decisions" (Columbia Undergraduate Admissions):https://undergrad.admissions.columbia.edu/columbia-announces-class-2028-admissions-decisions; "Brown admits 2,521 talented students to the undergraduate Class of 2028" (Brown University):https://www.brown.edu/news/2024-03-28/admitted; "Penn announces 5.4% acceptance rate for Class of 2028, most selective year on record" (The Daily Pennsylvanian):https://www.thedp.com/article/2024/06/penn-admissions-rate-class-2028-lowest-ever#:~:text=Out%20of%20a%20pool%20of,47%20states%20and%2095%20countries.; "Cornell University Admits 5,139 Students to Class of 2028" (Crimson Education): https://www.crimsoneducation.org/jp-en/blog/cornell-acceptance-rate/; "Class of 2028 Draws Record Number of Applicants" (Dartmouth College):https://home.dartmouth.edu/news/2024/03/class-2028-draws-record-number-applicants


2. 「入学者数・志願者数」(東京大学):https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/overview/e08_01.html


3. "Admissions" (Harvard College): https://college.harvard.edu/admissions



5. "If I apply restrictive early action to Harvard, may I apply to another college's early decision program?" (Harvard College): If I apply restrictive early action to Harvard, may I apply to another college's early decision program?

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